500ページ弱の大作。
実に読み応えがあった。
タイガーマスク、あしたのジョー、巨人の星・・・。
数々の名作を生んできた梶原一騎の生き様を、氏の死後に、関係者への丹念な取材によって追ったもの。
劇画を地で行くような破天荒ぶりや数々のスキャンダル、一方では誰も知ることのなかった心の闇ややさしさなどが浮き彫りになっている。
ハチャメチャな生活の反動もあってか、50歳で夭逝した梶原氏。
それはあまりにも早すぎ、あと10年生きていたのであれば、どんな作品が生まれていたのかと考えさせられる。
遺作となった自伝劇画『男の星座』のタイトルそのままに、男たるもの誰しも夜空に自分の生きた証しである星をちりばめたいもの。
タイガーマスクや巨人の星を見て育った世代には、おすすめの一冊である。
by anken99
| 2011-03-20 14:12
| 読書
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