2015年6月に読んだ本は15冊。
意識的に本を読もうと思っていたことに加え、飛行機での移動なんかもあったりして、比較的多くの本を読むことができたんじゃないかと思う。
テリー伊藤さんの『長嶋茂雄を思うと・・・』は、なんだかジワリとくる一冊。
それと20年ぶりに読んだ『走れ!タカハシ』も最高だった。
本棚のスペースには限りがあり、定期的に一軍昇格(本棚入り)する本があると、引退する本もあるわけだが、一軍本を以後、再び手にすることは意外と少ない(積ん読本が多すぎることもあるのだが・・・)。
今後は、月に1冊くらいは、本棚の一軍本を読み直してもいいように思えた。
2015年6月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:3397ページ
ナイス数:158ナイス
マツ☆キヨの感想
マイノリティの代表者の立場でのマツコ、そして破天荒な思考が光る池田先生との対談。震災直後だけに、震災に関する考え方はなかなか興味深い。たまたま今日TVで政治家になってほしい芸能人という一般人へのアンケートで、マツコが1位だった。本書を読むと、そんな意見にも納得できてしまう。
読了日:6月3日 著者:マツコ・デラックス,池田清彦
長嶋茂雄を思うと、涙が出てくるのはなぜだろう (ポプラ新書)の感想
なんといってもタイトルが言い得て妙。そんな気持ちに、多くの人たちがなっているはずである。本書では、テリーさんの長嶋愛が炸裂する。「長嶋は太陽である」という定義は、紛れもない事実だろう。偶然ではあるが、先日、近所の神社でミスターに遭遇した。そのとき感じたのは、まさに「長嶋は太陽である」だ。病気の後遺症は確かにあったわけだが、そこにいたのは、いつでも満面の笑みをたたえ、ファンを誰よりも大事にするエンターテイナー、長嶋茂雄そのものだった。そんなこともあって、テリーさんには共感。あっという間に読み終えてしまった。
読了日:6月6日 著者:テリー伊藤
魏志痴人伝 (MF文庫ダ・ヴィンチ)の感想
古田新太さんによる、人物評伝連載をまとめたもの。そこに登場するのは、痴人であり、変人であり、奇人ばかり。有名人ではなく、新太さんの身の回りにいる人たちばかりなのだが、これがまたなんとも憎めない人ばかりである。気軽に、そしてクスリと笑いながら、一気に読むことができた。
読了日:6月6日 著者:古田新太
きみはポラリス (新潮文庫)の感想
まほろシリーズで興味を持った三浦しをんさん。本書は、一応は恋愛をテーマにした短編集である。各編とも登場人物に味わいがあり、いずれもほんわかとした読後感に満たされる。自分の身につまされるような作品もあり、非常に楽しめた。この作家、すっかりお気に入りの一人になりそうだ。
読了日:6月9日 著者:三浦しをん
ニッポン異国紀行―在日外国人のカネ・性愛・死 (NHK出版新書 368)の感想
前々から読みたいとは思っていたものの、テーマが重く、なかなか手に取れなかった石井光太さんの作品、初読である。本書では、日本で暮らすさまざまな外国人、とくにアジア系など、「不法入国者」が多く登場する。そういった人たちは、さまざまな理由で日本にやってきて、また、日本でたくましく暮らしているわけだが、彼らの生活の裏の部分について、自分自身は知らないことばかりであった。例えば 宗教が違うと火葬もできず、飛行機で自国に送られているケースが多数というのはびっくり。そんな感じのびっくりの数々は、非常に勉強になった。
読了日:6月14日 著者:石井光太
猪木語録 元気ですか!一日一叫び!の感想
この道を行けば、どうなるものか。危ぶむことなかれ。危ぶめば道はなし───数々の名言を残してきたアントニオ猪木。本書では、日めくりカレンダーの要領で、毎日、猪木の言葉が紹介され、猪木の生き方を解説してくれる。365日分、どの言葉も猪木ファンにとっては、すべて記憶に残っている言葉であり、まさに「格言」だといっていい。スーパースターは言葉も光るものがあり、また、猪木は意識的に、十分すぎるほど練りに練って言葉を発したのだろう。やっぱり猪木はすばらしい!
読了日:6月16日 著者:アントニオ猪木
夏の庭―The Friends (新潮文庫)の感想
ヨメの書庫から抜いた本。帯には「友人・知人、すべての人にプレゼントしたい本:読者アンケート第3位!」とあるが、読み終えたあとには、たしかにそんなふうに思えた。主人公の小学生3人と赤の他人との交流を描いたストーリー。笑いと涙、そしてちょっぴりのほろ苦さ・・・物語の終わりには、また一つ成長する少年たち。ドストライクの少年もの、定番ストーリーだが、丁寧な描写は女性ならではと思えた。女性作家ならではのやさしさが垣間見えたといおうか。著者の湯本香樹実さんの作品を、ほかにも是非読んでみたいと思う。
読了日:6月18日 著者:湯本香樹実
菊次郎とさきの感想
一気読み。たけしが父と母の思い出を回想するストーリー。20世紀の天才を生んだのは、いかにも人情深い下町の父と母。ぶっきらぼうでありながら、愛情たっぷりの、そんな憎めない人たちである。特に母さきさんに対するたけしの思いは、なんだか人ごととは思えず、ジンとくるものがあった。結局、男は母親の手のひらのなかで転がされているだけ的な。ずいぶん昔にドラマにもなった『たけしくん、ハイ!』を思い出し、久しぶりに見たいなと思った。
読了日:6月19日 著者:ビートたけし
若虎よ! (角川oneテーマ21)の感想
特命コーチ(DC)として、背番号こそないものの現場復帰したミスタータイガースからの提言。プライベートであれこれ金銭トラブルがあったりといった影響か、いまだ監督・コーチ経験のないミスタータイガース。縦縞への熱い思いが、言葉の節々から伝わってくる。長いことネット裏から野球を見てきたからこそ、幅広い視野と考え方を身に着けたと痛感。今こそ監督として、生涯のライバルである江川氏とともに、グランドに戻ってきてほしいと願う。
読了日:6月21日 著者:掛布雅之
プロレス 覆面レスラーの正体の感想
一気読み。マスクマンという、なにかファンタジーすら感じさせる世界。正体はいったい誰なのか・・・インターネットもない時代、俺たちはいつもそこに胸を膨らませてきた。本書では、日本マットに縁の深いマスクマンを一挙紹介。タイガーマスク(初代)はともかく、コブラ、マスカラス、カネックなど、懐かしい顔ぶれがたまらなかなった。
読了日:6月21日 著者:マーヴェリック
悪童殿下 怒って愛して闘って 寛仁親王の波乱万丈の感想
「皇族はストレスの塊」など数々の放言、アルコール依存性の喫煙家・・・とても皇族とは思えない破天荒な振る舞いに、以前からなぜか親近感を持っていた三笠宮寛仁殿下。本書は、彼が薨去されたあとに記された評伝である。著者の工藤美代子氏は『悪名の棺』を面白く読ませてもらったこともあって期待大だったが、殿下とは、長く交流があったと知って驚いた。それだけに、評伝というよりは、殿下の「生の声」が多々記されている。なんとまあ、魅力的であったのかと。皇室にしておくのがもったいない(あるいは皇室に必要不可欠な)人物だと感じた。
読了日:6月22日 著者:工藤美代子
生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)の感想
サイバラさんの著書は初。この手の、世捨て人系コメンテーターは多いが、岩井志麻子、中村うさぎらとは、一線を隠す人物だと思った。週刊誌に連載中の人生相談が収載された本書だが、その返答を読むにつれ、どこかやさしさというか、心穏やかなコメントがキラリと光る。肩肘はらず、常人ぽいところがいいんですよね。軽く読めるし、それでいて質問者も自分と大して変わらない平凡な人ばかり。このシリーズは、もう少し読んでみたいなと感じた次第。
読了日:6月24日 著者:西原理恵子
監督の器 (イースト新書)の感想
ノムさん本は多々読んできたが、同じことの繰り返しであることも多く、少し食傷気味になっていたのだが・・・。本書については、久しぶりに面白く読めた。弱者ならではの兵法、あるいは「一流が一流を育てる」といった記載は、見るべきものがある。稲尾との良きライバル関係の話は、読んでいてビリビリ来るものがありました。それと、監督はもういいが、GMは一度やってみたいという発言は、当方は初めて聞いた一言。実現したら、非常に楽しみである。
読了日:6月27日 著者:野村克也
走れ,タカハシ! (講談社文庫)の感想
約20年ぶりの再読。書庫から引っ張り出してきた。初期の村上龍が手がけたこの短編集。さまざまな作品群の中でも、本書は異色といっていい。カープ、往年の名選手、高橋慶彦をめぐって、それぞれのストーリーが展開する。誰よりも美しく、誰よりもカッコイイ野球選手であるという著者の思いは、ワタシ自身も同感だ。「走れ!タカハシ」という言葉が、それぞれのストーリーにおいて、重要な役割を果たす。この人の作品には珍しく、読んだ後のスカッとした爽快感がたまらない。何度でも読みたくなる、名作だとワタシは思う。
読了日:6月30日 著者:村上龍
スポーツのできる子どもは勉強もできる (幻冬舎新書)の感想
ワタシは親バカだ──ゼロ歳児を持つ親バカが、手にとったのがこの本だ。本書で驚いた事例は、何と言っても、キャッチボールすらできない東大生だ。現代のスポーツは、頭がよくなくてはできない。だからこそ、スポーツをやらせるべきであり、スポーツが脳を鍛える。至極納得した一冊であった。
読了日:6月30日 著者:長田渚左,深代千之
読書メーター
意識的に本を読もうと思っていたことに加え、飛行機での移動なんかもあったりして、比較的多くの本を読むことができたんじゃないかと思う。
テリー伊藤さんの『長嶋茂雄を思うと・・・』は、なんだかジワリとくる一冊。
それと20年ぶりに読んだ『走れ!タカハシ』も最高だった。
本棚のスペースには限りがあり、定期的に一軍昇格(本棚入り)する本があると、引退する本もあるわけだが、一軍本を以後、再び手にすることは意外と少ない(積ん読本が多すぎることもあるのだが・・・)。
今後は、月に1冊くらいは、本棚の一軍本を読み直してもいいように思えた。
2015年6月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:3397ページ
ナイス数:158ナイス

マイノリティの代表者の立場でのマツコ、そして破天荒な思考が光る池田先生との対談。震災直後だけに、震災に関する考え方はなかなか興味深い。たまたま今日TVで政治家になってほしい芸能人という一般人へのアンケートで、マツコが1位だった。本書を読むと、そんな意見にも納得できてしまう。
読了日:6月3日 著者:マツコ・デラックス,池田清彦

なんといってもタイトルが言い得て妙。そんな気持ちに、多くの人たちがなっているはずである。本書では、テリーさんの長嶋愛が炸裂する。「長嶋は太陽である」という定義は、紛れもない事実だろう。偶然ではあるが、先日、近所の神社でミスターに遭遇した。そのとき感じたのは、まさに「長嶋は太陽である」だ。病気の後遺症は確かにあったわけだが、そこにいたのは、いつでも満面の笑みをたたえ、ファンを誰よりも大事にするエンターテイナー、長嶋茂雄そのものだった。そんなこともあって、テリーさんには共感。あっという間に読み終えてしまった。
読了日:6月6日 著者:テリー伊藤

古田新太さんによる、人物評伝連載をまとめたもの。そこに登場するのは、痴人であり、変人であり、奇人ばかり。有名人ではなく、新太さんの身の回りにいる人たちばかりなのだが、これがまたなんとも憎めない人ばかりである。気軽に、そしてクスリと笑いながら、一気に読むことができた。
読了日:6月6日 著者:古田新太

まほろシリーズで興味を持った三浦しをんさん。本書は、一応は恋愛をテーマにした短編集である。各編とも登場人物に味わいがあり、いずれもほんわかとした読後感に満たされる。自分の身につまされるような作品もあり、非常に楽しめた。この作家、すっかりお気に入りの一人になりそうだ。
読了日:6月9日 著者:三浦しをん

前々から読みたいとは思っていたものの、テーマが重く、なかなか手に取れなかった石井光太さんの作品、初読である。本書では、日本で暮らすさまざまな外国人、とくにアジア系など、「不法入国者」が多く登場する。そういった人たちは、さまざまな理由で日本にやってきて、また、日本でたくましく暮らしているわけだが、彼らの生活の裏の部分について、自分自身は知らないことばかりであった。例えば 宗教が違うと火葬もできず、飛行機で自国に送られているケースが多数というのはびっくり。そんな感じのびっくりの数々は、非常に勉強になった。
読了日:6月14日 著者:石井光太

この道を行けば、どうなるものか。危ぶむことなかれ。危ぶめば道はなし───数々の名言を残してきたアントニオ猪木。本書では、日めくりカレンダーの要領で、毎日、猪木の言葉が紹介され、猪木の生き方を解説してくれる。365日分、どの言葉も猪木ファンにとっては、すべて記憶に残っている言葉であり、まさに「格言」だといっていい。スーパースターは言葉も光るものがあり、また、猪木は意識的に、十分すぎるほど練りに練って言葉を発したのだろう。やっぱり猪木はすばらしい!
読了日:6月16日 著者:アントニオ猪木

ヨメの書庫から抜いた本。帯には「友人・知人、すべての人にプレゼントしたい本:読者アンケート第3位!」とあるが、読み終えたあとには、たしかにそんなふうに思えた。主人公の小学生3人と赤の他人との交流を描いたストーリー。笑いと涙、そしてちょっぴりのほろ苦さ・・・物語の終わりには、また一つ成長する少年たち。ドストライクの少年もの、定番ストーリーだが、丁寧な描写は女性ならではと思えた。女性作家ならではのやさしさが垣間見えたといおうか。著者の湯本香樹実さんの作品を、ほかにも是非読んでみたいと思う。
読了日:6月18日 著者:湯本香樹実

一気読み。たけしが父と母の思い出を回想するストーリー。20世紀の天才を生んだのは、いかにも人情深い下町の父と母。ぶっきらぼうでありながら、愛情たっぷりの、そんな憎めない人たちである。特に母さきさんに対するたけしの思いは、なんだか人ごととは思えず、ジンとくるものがあった。結局、男は母親の手のひらのなかで転がされているだけ的な。ずいぶん昔にドラマにもなった『たけしくん、ハイ!』を思い出し、久しぶりに見たいなと思った。
読了日:6月19日 著者:ビートたけし

特命コーチ(DC)として、背番号こそないものの現場復帰したミスタータイガースからの提言。プライベートであれこれ金銭トラブルがあったりといった影響か、いまだ監督・コーチ経験のないミスタータイガース。縦縞への熱い思いが、言葉の節々から伝わってくる。長いことネット裏から野球を見てきたからこそ、幅広い視野と考え方を身に着けたと痛感。今こそ監督として、生涯のライバルである江川氏とともに、グランドに戻ってきてほしいと願う。
読了日:6月21日 著者:掛布雅之

一気読み。マスクマンという、なにかファンタジーすら感じさせる世界。正体はいったい誰なのか・・・インターネットもない時代、俺たちはいつもそこに胸を膨らませてきた。本書では、日本マットに縁の深いマスクマンを一挙紹介。タイガーマスク(初代)はともかく、コブラ、マスカラス、カネックなど、懐かしい顔ぶれがたまらなかなった。
読了日:6月21日 著者:マーヴェリック

「皇族はストレスの塊」など数々の放言、アルコール依存性の喫煙家・・・とても皇族とは思えない破天荒な振る舞いに、以前からなぜか親近感を持っていた三笠宮寛仁殿下。本書は、彼が薨去されたあとに記された評伝である。著者の工藤美代子氏は『悪名の棺』を面白く読ませてもらったこともあって期待大だったが、殿下とは、長く交流があったと知って驚いた。それだけに、評伝というよりは、殿下の「生の声」が多々記されている。なんとまあ、魅力的であったのかと。皇室にしておくのがもったいない(あるいは皇室に必要不可欠な)人物だと感じた。
読了日:6月22日 著者:工藤美代子

サイバラさんの著書は初。この手の、世捨て人系コメンテーターは多いが、岩井志麻子、中村うさぎらとは、一線を隠す人物だと思った。週刊誌に連載中の人生相談が収載された本書だが、その返答を読むにつれ、どこかやさしさというか、心穏やかなコメントがキラリと光る。肩肘はらず、常人ぽいところがいいんですよね。軽く読めるし、それでいて質問者も自分と大して変わらない平凡な人ばかり。このシリーズは、もう少し読んでみたいなと感じた次第。
読了日:6月24日 著者:西原理恵子

ノムさん本は多々読んできたが、同じことの繰り返しであることも多く、少し食傷気味になっていたのだが・・・。本書については、久しぶりに面白く読めた。弱者ならではの兵法、あるいは「一流が一流を育てる」といった記載は、見るべきものがある。稲尾との良きライバル関係の話は、読んでいてビリビリ来るものがありました。それと、監督はもういいが、GMは一度やってみたいという発言は、当方は初めて聞いた一言。実現したら、非常に楽しみである。
読了日:6月27日 著者:野村克也

約20年ぶりの再読。書庫から引っ張り出してきた。初期の村上龍が手がけたこの短編集。さまざまな作品群の中でも、本書は異色といっていい。カープ、往年の名選手、高橋慶彦をめぐって、それぞれのストーリーが展開する。誰よりも美しく、誰よりもカッコイイ野球選手であるという著者の思いは、ワタシ自身も同感だ。「走れ!タカハシ」という言葉が、それぞれのストーリーにおいて、重要な役割を果たす。この人の作品には珍しく、読んだ後のスカッとした爽快感がたまらない。何度でも読みたくなる、名作だとワタシは思う。
読了日:6月30日 著者:村上龍

ワタシは親バカだ──ゼロ歳児を持つ親バカが、手にとったのがこの本だ。本書で驚いた事例は、何と言っても、キャッチボールすらできない東大生だ。現代のスポーツは、頭がよくなくてはできない。だからこそ、スポーツをやらせるべきであり、スポーツが脳を鍛える。至極納得した一冊であった。
読了日:6月30日 著者:長田渚左,深代千之
読書メーター
■
[PR]
by anken99
| 2015-07-01 18:57
| 読書
|
Comments(0)