2018年8月に読んだ本は13冊。
ページ数が多い本も多く、それなりに読んだなという実感あり。
印象に残ったのは、リリーさんの『東京タワー』。
これは、もっと早く読んでおくべきだったと思わせるに足りるだけの作品。
あとはお決まりの『下町ロケット』最新作。
意外にもアタリだったのは、開高健氏の『パニック・裸の王様』で、これは昭和30年代に書かれたとは思えないくらい、今読んでもかなり楽しめる作品だった。おすすめです。
8月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3635
ナイス数:169
督促OL 修行日記 (文春文庫)の感想
すげえ。。。思わずそんな言葉がこぼれてしまう。新卒でカード会社に入り、督促部署に配属された女子の成長物語。淡々とつづられていくが、その内容はブラック企業そのもの。そんな超ストレスフルな毎日のなかで、着実に成長を遂げていく著者は、あまりにもたくましい。客がいる仕事をする人にとって、絶対に避けられないクレーム処理。多くの人たちにとって、本書は素晴らしい教科書になると思う。
読了日:08月01日 著者:榎本 まみ
下町ロケット ゴーストの感想
展開も結末も、全て予想どおりの王道パターン。これが池井戸ファンにはたまらないわけで。。。神谷弁護士、今回もキレキレ。そして本作は、トノさんが裏の主人公。。。次回作もあると思わせる結末は、まあファンには嬉しいなってことで。
読了日:08月06日 著者:池井戸 潤
烈闘生―傷だらけの履歴書 (幻冬舎アウトロー文庫)の感想
台風の夜。自宅書庫からピックアップしたのが、この一冊。96年に単行本が出て、99年に追加インタビューを加えて文庫化したものであるが、間違いなく99年に出たと同時に買った記憶がある。96年は、三銃士が天下を取った頃。そして99年といえば、武藤蝶野はnwoブームの真っ只中であり、橋本は小川との抗争が激化している頃。。。あれから約20年経ったのかというある種の感慨を覚えつつ読み進める三銃士の独白。なんとも心地よい。。。橋本もいなくなってしまった事実、そして時の流れを今更ながら感じつつ、楽しませてもらった一冊だ。
読了日:08月09日 著者:武藤 敬司,橋本 真也,蝶野 正洋
カンブリア宮殿 村上龍×経済人 (日経スペシャル)の感想
なかなかに読み応えのある一冊。村上龍が聞き手となり、名うての経済人を招くテレ東の人気番組が本になった。初版は2007年だが、内容は全く色あせていない。それぞれのストーリーは、それぞれ魅力的だが、特にジャパネットの高田さん、ヨシダソースの吉田さんの話は大変面白かった。やはり考え方、行動一つで人生は変わる。
読了日:08月09日 著者:村上 龍
ジャニーズと日本 (講談社現代新書)の感想
ジャニーズの歴史を綴りつつ、考察。スキャンダラスな面は省き、音楽面に限ってのアプローチ。やはり、多くの日本人の共感を得たSMAPは、アイドル、そしてジャニーズの枠すら超えた存在だったのか?さて、本書では、どうしても考察が薄くなっているグループもあるのも事実。思い入れあってのことだろうが、せっかくだからこそ、もっと広く深く読みたかった。
読了日:08月12日 著者:矢野 利裕
少女 (双葉文庫)の感想
死に興味を持った2人の女子高生の、それぞれの夏。2人を、それぞれ一人称にしての語りによる展開は、湊さんの定番か。途中、こんがらがってしまったこともあったが。。。笑。最後の締めは、予想だにしない展開。湊さんにしては、いわゆるイヤミス色は比較的薄め。エンタメ作品としては、やはりハイレベルの仕上がりなんじゃなかろうか。
読了日:08月17日 著者:湊 かなえ
モリタクの低糖質ダイエット ぶっちぎりのデブが4カ月で19.9㎏減! (SB新書)の感想
前々から気にはなっていた一冊。一気読み。糖質制限関連の書籍は随分読んでいるが、久々に減量しなければと考えているタイミングだけに、スラスラ頭に入ってきた。ライザップの力とはいえ、モリタクさんの変わりっぷりを写真で目にすれば、圧倒的な説得力がある。やはり、米や麺を抜くのが、絶対的に効果大だと痛感した。
読了日:08月17日 著者:森永 卓郎
南極のペンギンの感想
酒飲みながら、ホロリとくる。。。健さんが、撮影で訪れた世界各地でのエピソードが絵本に。唐仁原さんの絵がまた非常によい。4歳の子供がもう少し大きくなったときに、是非読ませたい一冊です。
読了日:08月17日 著者:高倉 健
なんでこうなるのッ?!の感想
やっと読めましたよ!で、読み出したら止まらない。エリーさんの破天荒すぎる日々を綴ったエッセイ集。今回もお腹いっぱいに楽しませてくれます。笑えるエピソード満載なんですが、何よりも元気が出ること間違いなし。素晴らしい!クモの話にカレーの話、翡翠の話に飲み屋の話も最高でした。いや、ほんと最高!
読了日:08月23日 著者:大宮 エリー
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~の感想
素晴らしかった!なぜ今まで読まなかったんだと後悔するほどである。本書は、リリーさんの母に対する愛情と思いが満載。必ずや、男ならわかるはずだと思う。そう、母親とは、とかく息子への愛情が半端ないのだ。自分自身、母親を昨年失くしたこともある上、自分自身も放蕩息子だっただけに、後半は涙無くして読むことが出来なかった。とにかく男なら是非、それもお母さんが健在なうちに読んでほしい一冊であることは間違いない。
読了日:08月24日 著者:リリー・フランキー
野球小僧の戦後史――国民のスポーツからニッポンが見えるの感想
たけしが、自分史を野球というキーワードを軸につづる。団塊の世代のたけしにとって、野球は決して欠かせないものだったはず。本書には、少年時代から今に至るまでの野球愛があふれている。他の著作同様に軽妙なトークが聞こえてくるかのようでもあり、一気に読み進めたが、私自身も野球ファンだからこそ面白く読ませてもらった。やはりこの時代の人にとって、長嶋さんは神様なんだなあと痛感。あとは「野球選手だけには、たとえ年下であっても、どうしても『さん付け』の敬称になってしまう」というくだりは、非常に印象的だった。
読了日:08月24日 著者:ビート たけし
言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)の感想
話題になっていた本。にしても、冒頭から「最初に断っておくが、これは不愉快な本だ」という記述から始まるのは、ゲッと驚いてしまわざるを得ない。生物として人間を捉え、負の遺伝など、さまざまな事例を紹介。これまで、道徳的に語られなかった、あるいは語ってはならなかっただろう事例を、あれこれ紹介。犯罪者が犯罪者を生むというような統計学的なデータを見てしまうと、なかなか考えさせられる。子供を持った今、ならどうやって生活し、教育を与えていけばいいんだという結論は、結局のところ読者まかせということか・・・。
読了日:08月27日 著者:橘 玲
パニック・裸の王様 (新潮文庫)の感想
四篇を収載した昭和30年代刊行のすばらしき作品。全編を通じて熱に満ち溢れているが、やはりなかでも表題作の裸の王様は、さすが芥川賞受賞作品だけのことはある読み応え。1人の少年を救済する男の心の描写が、生き生きと描かれている。ネズミの異常繁殖と人間社会の現実を絡めたパニック、そして、現代社会の歪みを描写した巨人と玩具も味わい深かった。最後の流亡記は、テーマが秦の始皇帝というのがまた驚かされた。にしても、手に取った一冊が、なんと81刷。名作は時代など関係なく面白いのだということを痛感した。
読了日:08月30日 著者:開高 健
読書メーター
ページ数が多い本も多く、それなりに読んだなという実感あり。
印象に残ったのは、リリーさんの『東京タワー』。
これは、もっと早く読んでおくべきだったと思わせるに足りるだけの作品。
あとはお決まりの『下町ロケット』最新作。
意外にもアタリだったのは、開高健氏の『パニック・裸の王様』で、これは昭和30年代に書かれたとは思えないくらい、今読んでもかなり楽しめる作品だった。おすすめです。
8月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3635
ナイス数:169
督促OL 修行日記 (文春文庫)の感想
すげえ。。。思わずそんな言葉がこぼれてしまう。新卒でカード会社に入り、督促部署に配属された女子の成長物語。淡々とつづられていくが、その内容はブラック企業そのもの。そんな超ストレスフルな毎日のなかで、着実に成長を遂げていく著者は、あまりにもたくましい。客がいる仕事をする人にとって、絶対に避けられないクレーム処理。多くの人たちにとって、本書は素晴らしい教科書になると思う。
読了日:08月01日 著者:榎本 まみ
下町ロケット ゴーストの感想
展開も結末も、全て予想どおりの王道パターン。これが池井戸ファンにはたまらないわけで。。。神谷弁護士、今回もキレキレ。そして本作は、トノさんが裏の主人公。。。次回作もあると思わせる結末は、まあファンには嬉しいなってことで。
読了日:08月06日 著者:池井戸 潤
烈闘生―傷だらけの履歴書 (幻冬舎アウトロー文庫)の感想
台風の夜。自宅書庫からピックアップしたのが、この一冊。96年に単行本が出て、99年に追加インタビューを加えて文庫化したものであるが、間違いなく99年に出たと同時に買った記憶がある。96年は、三銃士が天下を取った頃。そして99年といえば、武藤蝶野はnwoブームの真っ只中であり、橋本は小川との抗争が激化している頃。。。あれから約20年経ったのかというある種の感慨を覚えつつ読み進める三銃士の独白。なんとも心地よい。。。橋本もいなくなってしまった事実、そして時の流れを今更ながら感じつつ、楽しませてもらった一冊だ。
読了日:08月09日 著者:武藤 敬司,橋本 真也,蝶野 正洋
カンブリア宮殿 村上龍×経済人 (日経スペシャル)の感想
なかなかに読み応えのある一冊。村上龍が聞き手となり、名うての経済人を招くテレ東の人気番組が本になった。初版は2007年だが、内容は全く色あせていない。それぞれのストーリーは、それぞれ魅力的だが、特にジャパネットの高田さん、ヨシダソースの吉田さんの話は大変面白かった。やはり考え方、行動一つで人生は変わる。
読了日:08月09日 著者:村上 龍
ジャニーズと日本 (講談社現代新書)の感想
ジャニーズの歴史を綴りつつ、考察。スキャンダラスな面は省き、音楽面に限ってのアプローチ。やはり、多くの日本人の共感を得たSMAPは、アイドル、そしてジャニーズの枠すら超えた存在だったのか?さて、本書では、どうしても考察が薄くなっているグループもあるのも事実。思い入れあってのことだろうが、せっかくだからこそ、もっと広く深く読みたかった。
読了日:08月12日 著者:矢野 利裕
少女 (双葉文庫)の感想
死に興味を持った2人の女子高生の、それぞれの夏。2人を、それぞれ一人称にしての語りによる展開は、湊さんの定番か。途中、こんがらがってしまったこともあったが。。。笑。最後の締めは、予想だにしない展開。湊さんにしては、いわゆるイヤミス色は比較的薄め。エンタメ作品としては、やはりハイレベルの仕上がりなんじゃなかろうか。
読了日:08月17日 著者:湊 かなえ
モリタクの低糖質ダイエット ぶっちぎりのデブが4カ月で19.9㎏減! (SB新書)の感想
前々から気にはなっていた一冊。一気読み。糖質制限関連の書籍は随分読んでいるが、久々に減量しなければと考えているタイミングだけに、スラスラ頭に入ってきた。ライザップの力とはいえ、モリタクさんの変わりっぷりを写真で目にすれば、圧倒的な説得力がある。やはり、米や麺を抜くのが、絶対的に効果大だと痛感した。
読了日:08月17日 著者:森永 卓郎
南極のペンギンの感想
酒飲みながら、ホロリとくる。。。健さんが、撮影で訪れた世界各地でのエピソードが絵本に。唐仁原さんの絵がまた非常によい。4歳の子供がもう少し大きくなったときに、是非読ませたい一冊です。
読了日:08月17日 著者:高倉 健
なんでこうなるのッ?!の感想
やっと読めましたよ!で、読み出したら止まらない。エリーさんの破天荒すぎる日々を綴ったエッセイ集。今回もお腹いっぱいに楽しませてくれます。笑えるエピソード満載なんですが、何よりも元気が出ること間違いなし。素晴らしい!クモの話にカレーの話、翡翠の話に飲み屋の話も最高でした。いや、ほんと最高!
読了日:08月23日 著者:大宮 エリー
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~の感想
素晴らしかった!なぜ今まで読まなかったんだと後悔するほどである。本書は、リリーさんの母に対する愛情と思いが満載。必ずや、男ならわかるはずだと思う。そう、母親とは、とかく息子への愛情が半端ないのだ。自分自身、母親を昨年失くしたこともある上、自分自身も放蕩息子だっただけに、後半は涙無くして読むことが出来なかった。とにかく男なら是非、それもお母さんが健在なうちに読んでほしい一冊であることは間違いない。
読了日:08月24日 著者:リリー・フランキー
野球小僧の戦後史――国民のスポーツからニッポンが見えるの感想
たけしが、自分史を野球というキーワードを軸につづる。団塊の世代のたけしにとって、野球は決して欠かせないものだったはず。本書には、少年時代から今に至るまでの野球愛があふれている。他の著作同様に軽妙なトークが聞こえてくるかのようでもあり、一気に読み進めたが、私自身も野球ファンだからこそ面白く読ませてもらった。やはりこの時代の人にとって、長嶋さんは神様なんだなあと痛感。あとは「野球選手だけには、たとえ年下であっても、どうしても『さん付け』の敬称になってしまう」というくだりは、非常に印象的だった。
読了日:08月24日 著者:ビート たけし
言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)の感想
話題になっていた本。にしても、冒頭から「最初に断っておくが、これは不愉快な本だ」という記述から始まるのは、ゲッと驚いてしまわざるを得ない。生物として人間を捉え、負の遺伝など、さまざまな事例を紹介。これまで、道徳的に語られなかった、あるいは語ってはならなかっただろう事例を、あれこれ紹介。犯罪者が犯罪者を生むというような統計学的なデータを見てしまうと、なかなか考えさせられる。子供を持った今、ならどうやって生活し、教育を与えていけばいいんだという結論は、結局のところ読者まかせということか・・・。
読了日:08月27日 著者:橘 玲
パニック・裸の王様 (新潮文庫)の感想
四篇を収載した昭和30年代刊行のすばらしき作品。全編を通じて熱に満ち溢れているが、やはりなかでも表題作の裸の王様は、さすが芥川賞受賞作品だけのことはある読み応え。1人の少年を救済する男の心の描写が、生き生きと描かれている。ネズミの異常繁殖と人間社会の現実を絡めたパニック、そして、現代社会の歪みを描写した巨人と玩具も味わい深かった。最後の流亡記は、テーマが秦の始皇帝というのがまた驚かされた。にしても、手に取った一冊が、なんと81刷。名作は時代など関係なく面白いのだということを痛感した。
読了日:08月30日 著者:開高 健
読書メーター
by anken99
| 2018-09-03 13:42
| 読書
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