2020年12月に読んだ本は12冊。
コロナ、コロナに振り回された1年も、これにて終了。
圧倒的に面白かったのは、やはり日テレ勝利への物語「全部やれ」。
働く人間に大いなる勇気とやる気を与えてくれる不思議なノンフィクション作品である。
ほかにも、「英国人、日本を食べる」の第二弾、松坂世代が松坂世代を語り尽くす濃厚な一冊、東京藝大観察本など、とにかく当たりが多かった印象がある。
さて2020年を総括。
全146冊(月平均12.2冊)の本を読みふけった。
2017年:155冊→2018年:146冊→2019年:161冊ときて、再びペースダウン。
コロナ自粛が影響したか、自分の場合は、電車での移動時間を読書に充てるスタイルがあっただけに、ステイホーム、テレワークだと、逆に本が読めなかったということなのだろう。
となると、2021年は意識的に読書時間を作っていかないといけないかもしれない。
12月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:2870
ナイス数:166
全部やれ。 日本テレビ えげつない勝ち方の感想
テレビのすきまこと、戸部田さんの著作。日テレが王座奪還するにいたるまで、戦い続けた男たちの物語。よく知っている人たちの若いころが出てきて、非常に面白く読めた。なんといっても、皆がここまで仕事に人生をかけて臨めるってことが、ちょっとうらやましくもある。才能ももちろんあろうが、努力あってのものだろう。テレビ番組づくりという観点での作品ではあるが、自分自身の仕事への取り組み方を考え直すきっかけにもなる良書であった。
読了日:12月02日 著者:戸部田 誠
即動力 (SB新書)の感想
即動力・・・すなわち即動く力か。「〇〇力」というタイトルの本が乱発された時代の一冊ではあるが、いや内容は濃い。それは著者が即動を実践しているからにほかならない。お笑い芸人から、いまや知識人としてのステータスも手にしている著者の生き方は、なかなかに示唆に富んでいる。そうだ、俺も明日からつべこべ言わず、考えるより動こう!という気になってくる。全然本題とは関係ないのだが、相方に対する考察は、なかなかに面白かった。成功するお笑いコンビ、やはり絶妙なバランスの上に成り立っているのだなあ。
読了日:12月08日 著者:田村 淳
長嶋巨人 ベンチの中の人間学 (廣済堂新書)の感想
稀代のクセ者として知られる巨人・元木と、二宮清純氏の対談をまとめたもの。この対談は2018年夏にスタートしたのだというが、その後、第三次原政権のブレーンとして招集され・・・。コーチ経験もなく、引退後は芸能活動に足を置いた、その後の活躍を見るにつけ、やはり相当なスキルを持っていたわけで、それを見出していた原監督の眼力もすごい。本書を読めば、そんな元木の凄さが伝わってくる。甲子園ではホームランバッター、プロ入りに際しては浪人、そして4番打者を集めまくった巨人で自分を光らせるための方法にかけた元木はやはり凄い。
読了日:12月09日 著者:元木大介,二宮清純
越境芸人 (Bros.books)の感想
芸人という本業以外にも、文筆業、俳優業など、マルチな才能を見せる著者。今はなきTV Brosに連載されていたコラムをまとめたもの。斜に構えた視点は、多士多彩な人間あふれる芸能界においては、個性を出す意味では仕方ないのか。ちょっと読みにくいものもあったが、第一芸能界と第二芸能界という考え方など、なるほどと思えることも中にはあった。
読了日:12月09日 著者:マキタスポーツ
英国一家、ますます日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)の感想
ほぼ一気読み。前作が意外な大当たりだった印象あるが、本作はそれにも増して大変面白かった。日本の食文化を研究すべく数カ月にわたって来日、それも家族同伴で生活そのものの拠点を移してというあたりが、そもそも面白すぎる。日本人すら知らない日本の食文化、それを青い目の視点から独特の切り口と大きなユーモアで語り尽くすといった内容。思わず次作もないのかと調べてしまったが、インドやフランスにその後は向かった模様。日本っていいな、日本食って最高と思えること間違いなし。食本が苦手な自分にも、まったく抵抗なく読めた一冊である。
読了日:12月10日 著者:マイケル・ブース
最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常の感想
評判になっていただけあって、これは面白い!妻が東京藝大生という筆者が、その藝大に潜入し、徹底的に学生たちに丁寧なインタビューを重ねて取材。藝大には美術専攻と音楽専攻の2部門があり、そのマニアックすぎる内容は驚くことばかり。とはいえ、芸術を学ぶ?場所だけに、入試方法から学校での日々、先生方まで、一般的な大学とはまったく異なることばかり。学祭も相当面白そうな内容で、これは一度行ってみたいと思った。才能と運、それに経済力。芸術の世界で成功するのは大変なんだなあということも感じた。
読了日:12月16日 著者:二宮 敦人
新・日本人論。の感想
2013年刊。ちょっと古いんだが、その古さすら感じさせない、なかなかの構成。現代を代表する論客(どちらかというとサブカル寄り)が、現代を代表するキーマンを評していく。芸能人、政治家、アーティストと、そのターゲットはさまざまだが、好意と否定をもって冷静に評伝が紡がれていく。で、自分も知らなかった側面も見えてきて、これがまたグッド。個々の紙幅は決して多いとはいえないが、逆に、そこにぐっと凝縮された内容に刮目する。
読了日:12月22日 著者:釈徹宗,速水健朗,湯山玲子,大谷能生,島田裕巳,松谷創一郎,大野宏,広瀬和生,山本一郎,春日武彦,五十嵐太郎,長谷川祐子,木俣冬,宇野常寛,さやわか,大原ケイ,真実一郎,館淳一,與那覇潤,佐藤綾子,水道橋博士
VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む (NHK出版新書)の感想
2016年の著作。VRの現状(当時)と未来について考察がなされていく。ただやはり、2020年12月のいま、進化の速度(一般レベルでは)は、そこまで早くはなかったのだろうと思わざるを得ない。本書でも触れられているように、海外のゲームのハードウエアがPCベースであるのに対し、日本はゲーム専用機であり、さらにそれすらもスマホアプリに駆逐されている。果たして、VRで何を得たいのか・・というあたりが重要かもしれない。よいはよいのだが、やはり作り手の圧倒的な手間は否めない。当然ながらコストも上がっていくわけで。
読了日:12月24日 著者:新 清士
20年目の松坂世代の感想
あの伝説の夏の甲子園から20年たったとは。。。あのときはもう働いていたので、自分がアラフィフになったことも、あらためて納得できる。さて本書は2018年の著作。松坂世代の選手たち、そして松坂本人に、松坂世代の上重氏がインタビューを敢行。いまやアナウンサーとしての顔が板についた上重氏も、伝説の横浜VSPLの当事者だったんだなあ。。。それにしても、逸材ぞろいの松坂世代に、本人含めて名球会入りした選手がゼロというのは驚き。世代の最後の一人になるまで投げぬくという松坂を、じっくり目に焼き付けていくこととしよう。
読了日:12月24日 著者:上重 聡
ザ・スコアラー (角川新書)の感想
スコアラー人生40年。巨人軍の戦いを裏で支え続け、第2回WBCの勝利にも大きく貢献した三井氏が、スコアラーという仕事のあれこれを細やかに語る。投手VS打者の単純な勝負のみならず、そこに至るまでにいかにデータを蓄積し、それを持っているか否かが戦いに大きく影響する。データそのものもしかりだが、精神的に「相手を知っている」という状況が与える要素は計り知れないんだろう。本書の帯には「一軍コーチより高給取り」とあったが、それもうなづける。現代野球ファンならば、こういった役割の人たちの仕事を知っていて損はないはずだ。
読了日:12月28日 著者:三井 康浩
KAMINOGE98の感想
1年前の発刊なんだが、それなりに読める内容多くて充実した号。玉ちゃんVS谷津さんの義足対談、浅倉カンナに矢地ちゃん、ライガーとの激突を終えた佐野のインタビューなど、読み応え十分。最近すっかりKAMINOGEは読んでなかったんだが、やっぱり面白いなあ~。
読了日:12月31日 著者:
アナログの感想
やべえ。涙が止まらねえ。デジタルな現代において、恋愛はやっぱりアナログなもの。もちろん恋愛のみならず、人間関係だってそうなんだということを、改めて教えてくれる。本書を読み進めるにつれ思い出す憧憬。そう、あのころは、携帯もスマホもなかったから、もっと恋愛ってアナログで崇高なものだったなあ~。たけしイズムが随所ににじみ出る本作。最後も思い切り泣かせていただきました。
読了日:12月31日 著者:ビートたけし
読書メーター
コロナ、コロナに振り回された1年も、これにて終了。
圧倒的に面白かったのは、やはり日テレ勝利への物語「全部やれ」。
働く人間に大いなる勇気とやる気を与えてくれる不思議なノンフィクション作品である。
ほかにも、「英国人、日本を食べる」の第二弾、松坂世代が松坂世代を語り尽くす濃厚な一冊、東京藝大観察本など、とにかく当たりが多かった印象がある。
さて2020年を総括。
全146冊(月平均12.2冊)の本を読みふけった。
2017年:155冊→2018年:146冊→2019年:161冊ときて、再びペースダウン。
コロナ自粛が影響したか、自分の場合は、電車での移動時間を読書に充てるスタイルがあっただけに、ステイホーム、テレワークだと、逆に本が読めなかったということなのだろう。
となると、2021年は意識的に読書時間を作っていかないといけないかもしれない。
12月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:2870
ナイス数:166
全部やれ。 日本テレビ えげつない勝ち方の感想
テレビのすきまこと、戸部田さんの著作。日テレが王座奪還するにいたるまで、戦い続けた男たちの物語。よく知っている人たちの若いころが出てきて、非常に面白く読めた。なんといっても、皆がここまで仕事に人生をかけて臨めるってことが、ちょっとうらやましくもある。才能ももちろんあろうが、努力あってのものだろう。テレビ番組づくりという観点での作品ではあるが、自分自身の仕事への取り組み方を考え直すきっかけにもなる良書であった。
読了日:12月02日 著者:戸部田 誠
即動力 (SB新書)の感想
即動力・・・すなわち即動く力か。「〇〇力」というタイトルの本が乱発された時代の一冊ではあるが、いや内容は濃い。それは著者が即動を実践しているからにほかならない。お笑い芸人から、いまや知識人としてのステータスも手にしている著者の生き方は、なかなかに示唆に富んでいる。そうだ、俺も明日からつべこべ言わず、考えるより動こう!という気になってくる。全然本題とは関係ないのだが、相方に対する考察は、なかなかに面白かった。成功するお笑いコンビ、やはり絶妙なバランスの上に成り立っているのだなあ。
読了日:12月08日 著者:田村 淳
長嶋巨人 ベンチの中の人間学 (廣済堂新書)の感想
稀代のクセ者として知られる巨人・元木と、二宮清純氏の対談をまとめたもの。この対談は2018年夏にスタートしたのだというが、その後、第三次原政権のブレーンとして招集され・・・。コーチ経験もなく、引退後は芸能活動に足を置いた、その後の活躍を見るにつけ、やはり相当なスキルを持っていたわけで、それを見出していた原監督の眼力もすごい。本書を読めば、そんな元木の凄さが伝わってくる。甲子園ではホームランバッター、プロ入りに際しては浪人、そして4番打者を集めまくった巨人で自分を光らせるための方法にかけた元木はやはり凄い。
読了日:12月09日 著者:元木大介,二宮清純
越境芸人 (Bros.books)の感想
芸人という本業以外にも、文筆業、俳優業など、マルチな才能を見せる著者。今はなきTV Brosに連載されていたコラムをまとめたもの。斜に構えた視点は、多士多彩な人間あふれる芸能界においては、個性を出す意味では仕方ないのか。ちょっと読みにくいものもあったが、第一芸能界と第二芸能界という考え方など、なるほどと思えることも中にはあった。
読了日:12月09日 著者:マキタスポーツ
英国一家、ますます日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)の感想
ほぼ一気読み。前作が意外な大当たりだった印象あるが、本作はそれにも増して大変面白かった。日本の食文化を研究すべく数カ月にわたって来日、それも家族同伴で生活そのものの拠点を移してというあたりが、そもそも面白すぎる。日本人すら知らない日本の食文化、それを青い目の視点から独特の切り口と大きなユーモアで語り尽くすといった内容。思わず次作もないのかと調べてしまったが、インドやフランスにその後は向かった模様。日本っていいな、日本食って最高と思えること間違いなし。食本が苦手な自分にも、まったく抵抗なく読めた一冊である。
読了日:12月10日 著者:マイケル・ブース
最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常の感想
評判になっていただけあって、これは面白い!妻が東京藝大生という筆者が、その藝大に潜入し、徹底的に学生たちに丁寧なインタビューを重ねて取材。藝大には美術専攻と音楽専攻の2部門があり、そのマニアックすぎる内容は驚くことばかり。とはいえ、芸術を学ぶ?場所だけに、入試方法から学校での日々、先生方まで、一般的な大学とはまったく異なることばかり。学祭も相当面白そうな内容で、これは一度行ってみたいと思った。才能と運、それに経済力。芸術の世界で成功するのは大変なんだなあということも感じた。
読了日:12月16日 著者:二宮 敦人
新・日本人論。の感想
2013年刊。ちょっと古いんだが、その古さすら感じさせない、なかなかの構成。現代を代表する論客(どちらかというとサブカル寄り)が、現代を代表するキーマンを評していく。芸能人、政治家、アーティストと、そのターゲットはさまざまだが、好意と否定をもって冷静に評伝が紡がれていく。で、自分も知らなかった側面も見えてきて、これがまたグッド。個々の紙幅は決して多いとはいえないが、逆に、そこにぐっと凝縮された内容に刮目する。
読了日:12月22日 著者:釈徹宗,速水健朗,湯山玲子,大谷能生,島田裕巳,松谷創一郎,大野宏,広瀬和生,山本一郎,春日武彦,五十嵐太郎,長谷川祐子,木俣冬,宇野常寛,さやわか,大原ケイ,真実一郎,館淳一,與那覇潤,佐藤綾子,水道橋博士
VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む (NHK出版新書)の感想
2016年の著作。VRの現状(当時)と未来について考察がなされていく。ただやはり、2020年12月のいま、進化の速度(一般レベルでは)は、そこまで早くはなかったのだろうと思わざるを得ない。本書でも触れられているように、海外のゲームのハードウエアがPCベースであるのに対し、日本はゲーム専用機であり、さらにそれすらもスマホアプリに駆逐されている。果たして、VRで何を得たいのか・・というあたりが重要かもしれない。よいはよいのだが、やはり作り手の圧倒的な手間は否めない。当然ながらコストも上がっていくわけで。
読了日:12月24日 著者:新 清士
20年目の松坂世代の感想
あの伝説の夏の甲子園から20年たったとは。。。あのときはもう働いていたので、自分がアラフィフになったことも、あらためて納得できる。さて本書は2018年の著作。松坂世代の選手たち、そして松坂本人に、松坂世代の上重氏がインタビューを敢行。いまやアナウンサーとしての顔が板についた上重氏も、伝説の横浜VSPLの当事者だったんだなあ。。。それにしても、逸材ぞろいの松坂世代に、本人含めて名球会入りした選手がゼロというのは驚き。世代の最後の一人になるまで投げぬくという松坂を、じっくり目に焼き付けていくこととしよう。
読了日:12月24日 著者:上重 聡
ザ・スコアラー (角川新書)の感想
スコアラー人生40年。巨人軍の戦いを裏で支え続け、第2回WBCの勝利にも大きく貢献した三井氏が、スコアラーという仕事のあれこれを細やかに語る。投手VS打者の単純な勝負のみならず、そこに至るまでにいかにデータを蓄積し、それを持っているか否かが戦いに大きく影響する。データそのものもしかりだが、精神的に「相手を知っている」という状況が与える要素は計り知れないんだろう。本書の帯には「一軍コーチより高給取り」とあったが、それもうなづける。現代野球ファンならば、こういった役割の人たちの仕事を知っていて損はないはずだ。
読了日:12月28日 著者:三井 康浩
KAMINOGE98の感想
1年前の発刊なんだが、それなりに読める内容多くて充実した号。玉ちゃんVS谷津さんの義足対談、浅倉カンナに矢地ちゃん、ライガーとの激突を終えた佐野のインタビューなど、読み応え十分。最近すっかりKAMINOGEは読んでなかったんだが、やっぱり面白いなあ~。
読了日:12月31日 著者:
アナログの感想
やべえ。涙が止まらねえ。デジタルな現代において、恋愛はやっぱりアナログなもの。もちろん恋愛のみならず、人間関係だってそうなんだということを、改めて教えてくれる。本書を読み進めるにつれ思い出す憧憬。そう、あのころは、携帯もスマホもなかったから、もっと恋愛ってアナログで崇高なものだったなあ~。たけしイズムが随所ににじみ出る本作。最後も思い切り泣かせていただきました。
読了日:12月31日 著者:ビートたけし
読書メーター
by anken99
| 2021-01-07 16:05
| 読書
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